蒸気ヒーターコイル 配管工事推奨図
蒸気ヒーターの能力を最大限に引き出し、耐用年数を長くする為には蒸気の適正な流量バランスに合った機器選定と工事が不可欠となります。ヒーターコイルなどの熱交換器のトラブルの原因は一つだけではなく複数の因子によることが多々あり、メーカーには原因究明のプロセスを解明出来る知識と経験が必要です。
公開する推奨図は一般的なものであり、設備によって異なります。
蒸気ヒーター(蒸気コイル)のトラブル及び解決方法については様々なケースがございます。
蒸気ヒーターの漏れでお困りの際は弊社までご相談ください。
蒸気ヒーター、伝熱管よりの蒸気漏れ 内視鏡による調査写真
弊社では内視鏡による調査にて管内の様子から漏れ原因の推測を行うことが出来ます。
蒸気中にCO2ガスが必ず発生しているので、これによる腐食の可能性があり、給水中にNa重炭酸塩として存在している限り、これが熱分解してCO2が発生し、腐食の原因となる場合があります。
※対策としてボイラー中に中和剤を混入してCO2ガスを防ぎます。
原水硬度が34°以上あるとドレン水がPH6.4以上になり、酸が発生して腐食の原因になるので中和剤を混入します。
※水質の調査が必要
キャビテーション損傷
個体と液体の接触面で液体中の蒸気泡が崩壊することによって生ずる伝熱管の損傷で、金属面上で蒸気泡が繰り返し崩壊すると保護皮膜に対して物理的損傷を与えたり金属面に激しい歪や、損傷を招いたり金属疲労を起こす可能性があり、一般的には管外空気の入口側にて管内蒸気側との入口温度差が一番大きい所で飽和蒸気のドレン化が始まり、気液分離の激しい場所で発生する場合があります。
※ 出来ればチューブ肉厚をあげるか、材質をSUSに変更する事を推奨します。
伝熱管(SGP)の電気抵抗溶接部の溝(V字)腐食
※シームレス管の場合は全面腐食
溝(V字)腐食のメカニズムは現在では確立されておりませんが、はっきりしている点は流体が止まった状態では溝(V字)腐食はおこらない事が解っています。よって流体(水、または蒸気等が)動いている時のみ起こるとされていますが流体が動いている以上は、腐食の進行の長い短いはありますが必ず起こる事と考えられております。
蒸気漏れを起こしたヒーターコイル(空調機内)
蒸気ヒーターは空調機器の中に設置されています。また、ダクト接続され表面に保温材が施工されていたりし、現場で漏れ箇所の特定をすることが難しいものです。修理も現地で出来るものと出来ないものがあります。一番に考えるべきはお客様の生産設備をストップしないことで、最善の方法で早急に復旧出来るようにしなければなりません。
弊社では完全な製品を目指した製造教育、検査体制を行っておりますが、個体差は必ず出るものとして万が一のトラブルが起こった際に迅速に対応できるように努めて参ります。